前回のブログでは、拘置所の職員(先生)が私をちゃんと人間扱いしてくれて、そんな感覚がとても久しぶりで嬉しかったということを書きました。
入所後に健康診断があり、外部から来た医師が診察してくれます。刑事施設では医療関係のことを総じて医務と呼びます。
医師に飲んでいる薬と、自分が精神鑑定で依存症だと診断されたこと、薬を手に入れるために病院をはしごしていたこと、治したいという意思があることを伝えます。
この時診察してくれたのが何科の医師だったか忘れてしまいましたが、とても親身に話を聞いてくれたのを覚えています。
「そうやって病院をはしごすることをなんて呼ぶか知ってる?」と男性刑務官に聞かれます。
このときに初めて『ドクターショッピング』というワードを知ります。
以下のアドバイスを医師からもらいます。
・依存症という病気は刑務所に行ったから治るものではない
・依存症は治らない、止め続ける必要がある
・刑務所に行けば覚せい剤を止められると考える人が一定数いる
・長期間拘束されて「自分はもうクスリ無しで生きていける」と思っても、また覚せい剤に手を出して戻ってきてしまう人がたくさんいる
・そういう安易な思い込みをせず、刑務所から出たら必ず依存症専門の病院へ行ってもらいたい
・依存症治療には家族の協力が必要不可欠
留置場で簡易精神鑑定を受けたとき、完治しない病気だと言われ愕然としましたが、この時はそこまでショックを受けることなく、落ち着いて医師の話を聞くことができたと思います。
居室に戻り考えます。家族の協力、これは得られないかもしれない……。
その日のうちに夫に手紙を書きます。医師に言われた通りのことをそのまま書き写し、自分の意見も付け加えました。
出所したら病院へ行きたい、依存症を治したい、医務でこんな事を言われました、私が今までやっていた行為をドクターショッピングと言うそうです、お金の差し入れをお願いします。
この手紙に対する返事は「まだそんな事を言っているのですか?」という、とても厳しい内容でした。
※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ「依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりました」の内容を、加筆修正して再掲載したものです。