Column

毎日新聞さんの夕刊に掲載されました

性依存

前回のブログでは元受刑者でデジタルタトゥーがある西高童貞くんに実際に起きた出来事と、どれだけ辛いことが起こっても再犯をしない生き方を選択している前科者が居ることを知っていただきたい、と書きました。

 

西高童貞くんのブログはこちらです

 

 

彼に直接伝えたことがありますが、私は正直、西高くんはすぐに刑務所に戻るだろうと思っていました。今となっては笑い話です(笑)

彼のブログは不定期更新ですが、私のブログの読者さんにはぜひ読んでいただきたいと思います。

 

 

毎日新聞さんの夕刊に掲載されました

 

 

 

 

先週金曜日に毎日新聞さんのネット記事に取り上げていただきましたが、途中から有料記事になっていて最後まで読めなかった方が多いと思います。

こちらの紙面は有料記事の全文になります。

私がなぜ今の活動をしようと思ったのかが簡単にまとめられています。ご一読いただけると嬉しいです。

最近読者になられた方もいらっしゃると思いますので、紙面に掲載された記念とでも言いましょうか、私が人生をかけて目指している目標を改めてブログに記しておこうと思います。
 

湯浅静香が一生をかけて目指す目標は、

 

・法務省で(刑務所で)講話をする
・保護司になる
・女子受刑者を何かしらの形で雇用する

です。

・罪を犯して刑務所の中に入るのは簡単ですが、正面玄関から入るのは非常に難しいです。
・元受刑者で保護司になった人は、現段階では一人しかいません。
・男性受刑者の受け入れ先は多いのですが、女性は本当に少ないです。

 

これらを未来に見据えてコツコツ活動を続けてきました。

一生をかけて目指す目標です。いつ達成できるかは分かりません。

 

 

必ずやり遂げる覚悟を持っているからこそ、本名も顔も出して活動をしています。

 

自己開示ができない人間を、法務省が(国が)信用するはずはないと私は考えます。

人間関係でもそうです。例えばですが、偽名の人を信用できますか?

前回のブログと内容は被りますが、その人の過去や経歴を見て信用するかしないかを無意識のうちに決めているのが人だと思います。

何の実績も無く刑務所を出所しただけの元受刑者に、法務省が「講話をお願いしてみよう!」とは絶対になりません。

そんなに世の中は甘くない。道のりは長いけれどコツコツ実績を積み重ねるしかないです。

近道なんて無い。そのことに気付いてから、小さなことからコツコツ続けることを続けてきました。

このブログはその一つです。おかげさまで毎週金曜日は湯浅のブログの更新日、と認識してくださる方が増えていると感じます。

受刑前の私だったらとてもじゃないけれど、こんなに長くブログを続けることはできなかったです。続いても2週間、そのうち更新が飛び飛びになりやがて消える、こんな感じでしょう。

 

 

キャリアコンサルタント国家資格を取得した理由

 

 

死刑や無期懲役以外の受刑者は当然ですが必ず出所します。その方たちに就職の支援をする目的で取得しました。

キャリアコンサルタントは心理学やキャリア理論、傾聴も学びます。実際にはカウンセリングをしながらクライエントの仕事を決めていきます。

私が栃木刑務所の釈放前指導を受けた際、キャリアコンサルタントさんに履歴書の書き方を教えてもらいました。

私がキャリアコンサルタントの資格を取って元受刑者と接すれば、前科があることを言いにくいなんてことは起こらない。

私自身が、元受刑者なのですから。

一昨日、正式にキャリアコンサルタントの登録証が届きました。積み重ねてきた努力の証です。

 

 

何で法務省で講話をしたいの?保護司になりたいの?女子受刑者を雇用したいの?

 

 

私は受刑するまで、自分の欲のためだけに生きてきました。

自分さえ良ければいい、裏切られるくらいなら裏切った方がいい、信じられるのはお金だけ、嘘をついて人を騙すことに罪悪感を感じずに生きてきました。

依存行為に耽溺し、依存行為をするためならどんな嘘もついてきました。

そして好き放題を続けていたら、受刑者になりました。

皆さんの税金で受刑者の衣食住が賄われています。

好き放題生きて勝手に刑務所へ行ったのに、皆さんが納めた税金で雨風を凌げる場所で2年近く生活させていただきました。

私は子孫を残すことを諦めています。

その理由ですが、子どもを持つには年齢的に厳しいこと、親から受けた虐待の連鎖の面からも、自分が母と同じことをしてしまうのではないかと考えると、とてもじゃないけれど安易に子どもを作ることはできません。

立川拘置所、栃木刑務所で母よりも「女」になっている受刑者をたくさん見た影響もあると思います。

この少子化の時代に子孫を残すことができない。

皆さんが納めた税金で2年近く生活していた私ができる社会貢献って、一体何だろう……

私にできることは何か。

私にしかできないことは何か、考えました。

 

 

再犯する人を一人でも減らせれば!

 

全身に刺青が入っているどうしようもない私でも、毒親の元で虐待を受けて育っても、低学歴でも、逃げ癖や投げ出し癖があっても、元受刑者でも、私はこうして前向きに生きている。

私の経験を伝えることで、前科者や依存症者の生きる勇気になれるかも知れない!

前向きに生きる勇気が再犯を減らすことにも繋がるんじゃないか!?

 

私一人が出来ることなんて、たかが知れているのです。

私のブログを読んで、自身の体験を発信する側に回った方が居ます。

私のブログを印刷して、刑務所に差し入れてくださる方が居ます。

受刑や依存と全く関係ないのに、応援してくださる方が居ます。

そんな皆さんと共に再犯する人、刑務所に戻る人を一人でも減らすことができればと思います。

 

 

これからもどうぞよろしくお願いいたします

 

 

新聞やネット記事に取り上げられたからと言って驕ることなく、これからも謙遜と恩、義理を忘れず進んで行きたいです。

もし私が間違った道に進んでいると読者の方が感じたら、遠慮なく指摘していただければと思います。

進藤さんからご縁をいただき、茨城県水戸市で開催された教誨師会でお話をする機会がありました。

お時間がある際にぜひ見ていただければと思います。10分程度の動画です。

 

 

 

※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりましたの内容を、加筆修正して再掲載したものです。

最近は多くの方からコメントをいただきます。碧の森のHPをご覧の皆さん、こちらの元記事のアメブロのコメント欄もぜひ参考になさってください。

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