Column

待ち人終了後の破局、依存症者との恋愛

向精神薬

前回のブログはお休みさせていただきました。前々回のブログでは母校に卒業証明書を取りに行ったと書きました。

今日はクライエントさんの許可を取ってブログを書いていきます。

現在進行形の待ち人さん、待ち人が終わった方、依存症者のパートナーの方にぜひ読んでいただきたいです。

 

HさんとMさんがお別れしました

 

5月の終わりにupしたブログ、待ち人卒業後、実際に起きていることに書かせていただいたHさんとMさんがお別れをしました。

 

 

 

私は前科者や元受刑者の更生を支援する立場です。

その中には待ち人さんや待ち人終了後の皆さんが共依存から脱却するための支援も含まれています。

私はお二人のどちらの肩を持つこともしません。

今後もHさんが再犯しないよう、遠くから見守る姿勢を崩すことはありません。

同時にMさんに対して、今よりもっと幸せになれる支援をしたい思っています。

 

私の自論です

 

・人に対して義理を欠かない
・受けた恩は出来る限り返し続ける
・おかげさま、の気持ちを忘れない

今の時代、義理人情や恩といった言葉は死語かも知れません。ですが私はこの3つは絶対に忘れてはならないと思っています。

 

罪友教会の進藤龍也牧師は私を更生へ導いてくれた恩人です。

私が受けた恩を進藤さんにどのように返し続けるか?

 

今後どのような取材を受けても必ず進藤さんのお話をすること。

 

教会へ行って献金をすることも勿論ですが、私の更生のきっかけは進藤さんだと伝え続けることも恩返しだと思っています。

 

今よりもっと幸せになるには?

 

今のMさんはHさんを忘れたい気持ちと、幸せだったころの思い出、恨み辛み、全てがごちゃまぜになっている状態だと思います。

この状態から脱するには時間が必要です。

時間の経過とともに考えを切り替えられる日が必ずやってきます。例を挙げます。

 

・Hさんのように○○な面を持っている人とは今後お付き合いをするのはやめよう!

これは反面教師です。苦労を二度と繰り返すもんか!同じ轍を絶対に踏むもんか!Mさんにとって何が辛くて苦しかったのかが今はとても明確になっています。次の恋愛では同じ失敗を繰り返さないパートナーを選べますよね。

・Hさんのお陰で色々な人と出会うことができた!

Hさんとお付き合いをしていなければ出会えなかった人がいます。私もその一人ですしMさんがSNSで交流をしている人たち、Hさんを通してリアルで出会った人がたくさん居るはずです。現段階ではHさんのおかげさま、なんてとても言える状態ではないでしょうが、感謝できる日は必ずやってくると思います。

 

無くしたものより得たものの方が断然多い

 

私で例えます。

前科、受刑歴は私の人生において汚点です。

人を利用し嘘をつき騙し、私の元から人はどんどん離れ、何の努力もせず物事を投げ出し続け、不平不満だけを口にして好き放題に生きた結果、私は刑務所に行きました。

気付いたら刑務所に居たんです。あれ?こんなはずじゃなかったのにな。

自分の生い立ちと両親、特に母を呪って恨んで、散々ぶん殴っても自分が惨めになるばかりで鬱々とした気持ちは何も解消されない、問題は解決しない。

苦しかったです。本当に苦しかった。

自分を見つめる?やってらんねぇ。
あんなクソみたいな過去を振り返ってどうすんだよ?振り返ったってババァ(母)への恨みしか出て来ねぇよ!

思っている事とやっている事が矛盾していることに気付きながら、自分の過去と徹底的に向き合って棚卸しをするのは本当にきつかったです。

 

この苦しさを越えた先で手にしたものは、私にとってどれもかけがえのないものとなります。

 

苦労も、涙も、悔しさも、落胆も、悲しみも、怒りも、負の感情全てが現在の私の経験値と力になっているからです。

 

 

出所後の思考

 

人と揉めることがあります。

私は常々聖人君子ではありませんとブログに書いていますが、コイツまじで日本語通じねぇ!と思う人に対して、「私はこうならないようにしよう、なんで腹が立ったか教えてくれたことに感謝!」と思うようにしています。

そりゃ人間ですから、揉めた直後はイライラして冷静にはなれません。

怒りの感情は持続しません。冷静になったとき「なんで私はこの人のこの発言でイライラしたんだ?」と考えると、自分の弱点が見えてきます。

弱点なんて無いに越したことはないので、自分に弱点があることを認めたくないと否認したり強がる過程もありながら、最終的には「私のイライラポイントを教えてくれてありがとう」と感謝できるようになる。

私はある人とのお付き合いをやめました。でもその人が居たからこそ今も繋がっている大切なご縁もある。

あなたの仕事のやり方に疑問があるので離れましたが、あなたのお陰で出会えた人が居ることに感謝します、と言える人間でありたいです。

 

 

考え方の変化は時間の経過、自分の中で辛く苦しい経験があるから起きるものです。

幸せいっぱいお花畑では変化はなかなか生まれないと思います。

 

断言します。辛いことも苦しいことも、全て自分の糧になります。

糧にするかどうかは本人の心持ち次第です。

誰が強制するものでも、変えるものでもありません。

 

 

Mさんは今はとても辛いと思いますが、これまでの経験を必ず自分の糧にできると信じています。

Hさんに対して、Mさんから受けた恩に気付く日が来ると信じています。

 

 

ギャンブル依存症者と遠距離恋愛中のYさん

 

Yさん(女性)はギャンブル依存症者のUさんとお付き合いをしています。遠距離恋愛でYさんがUさんの家に遊びに行きます。

Uさんは借金があるので自由に使えるお金が少ないです。YさんがUさんの自宅へ行く旅費は、Yさんが一生懸命働いたお金で捻出しています。

 

「次にギャンブルをやったら別れるからね」と伝えたYさんですが、Uさんはお給料をギャンブルに使ってしまいます。

Uさんの偉いところは、隠すこともできたのにYさんにギャンブルをやってしまったと正直に告白したことです。

依存症者が依存行為をしたと正直に家族やパートナーに告白するのは、ものすごい勇気が必要です。

 

Yさんからすれば「ギャンブルするお金を繰り上げ返済すればいいのに」、「私とギャンブルどっちが大事なの?」、「負けた金額で私と会えるのに」と思います。

依存症者からするとどちらが大切とか、そういう次元の話ではないのです。

今ギャンブルをすればYを失う、そんなこと頭ではUさんも分かっている、でも止められないのが依存症という病気です。

 

 

対処法として、期待をしない

 

Yさんは自分が居なくなる危機感がギャンブルの抑止力になればいいと思っていましたが、実際は何の抑止にもなりませんでした。

どんな声掛けも約束も、依存症真っただ中の人には届きません。

 

結婚をしていれば話は変わってきますが、お付き合いしている段階では彼が何にお金を使おうが自由です。

どんな対処をすればいいかですが、Uさんが底付をするまで放っておく、が正しい対処法だと思います。

Uさんは幸い自分がギャンブル依存症であると認めています。止めたいとも思っているけれど病院や自助グループに行く気はない。

自分を依存症者だと認められるのはすごいことだと私は思います。

あとは本人があらゆる意味で八方塞りになるまで放っておく。自ら病院や自助グループに行くと言い出すまで放置です。

私は相手の依存行為に対して、全く期待しないことをお勧めします。

これを言えば(やれば)ギャンブルを、お酒を、薬物を、窃盗を、盗撮を、セックスをやめてくれるだろうという期待は一切しない方がいいです。

 

 

根比べになるかも知れません

 

約束を破ってギャンブルに行った事実は一生残り続けます。

 

些細な喧嘩をする度に思い出し、「Uはあの時も約束を破ってギャンブルに―」と怒りを向けてしまうこともあると思います。

 

そうなるとYさんの心も、責め続けられる依存症者のUさんの心も持ちません。

まずは相手が「依存症と言う病気に罹っている」と理解することが大前提です。

意思でどうにかなるものではない。止めたくても止められないのが依存症です。

 

私だったらどうするか?

人に対して期待をしないと言い放つのは冷酷に感じさせるかもしれませんが、依存行為を止めることに対して期待をしないでお付き合いを続けます。

期待をせずにいても実際にギャンブルに入れあげていることを知れば、「その金で私に会いに来いよ」とか「さっさと借金を返せ」と思うでしょう。

私が呆れてお別れするのが先か、相手が依存症を受け入れて回復に向けて行動するのが先か、根比べになるでしょう。

依存症のパートナーとお付き合いすると決めたのは自分なのですから、お付き合いを続けるのも手放すのも自分次第です。

 

 

期待はしないけれど、信じる。

 

いつか依存行為を手放すことを、信じる。

 

 

 

ヒョリさんを囲む会、無事に終了

 

 

 

 

みんなではっちゃけて本当に楽しかったです。

こういう大規模オフ会を年に2回程度、定期的に開いていきたいです。

 

お仕事でオフ会に参加できなかったasukaさんと翌日ランチ&フットネイルを施術しました

 

 

asukaさんは都合が悪くオフ会に参加できなかったのですが、翌日お会いしてランチとフットネイルを施術させていただきました。

asukaさんは私の好きなものを良くご存知で、今回お土産にドラえもんのどら焼きを買ってきてくれました。まさに粋なお心遣いです。

 

舌下免疫療法に挑戦中!

 

 

西高童貞くんからお中元をいただきました

 

 

実はネイリストです(定期的にお知らせ)

 

 

日本版DBSについて

 

 

 

※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりましたの内容を、加筆修正して再掲載したものです。

最近は多くの方からコメントをいただきます。碧の森のHPをご覧の皆さん、こちらの元記事のアメブロのコメント欄もぜひ参考になさってください

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