前回のブログではネイリストになるためにスクールへ通い、他の生徒さんと交流をすることで新たな気付きを得て、人の意見にきちんと耳を傾けられるようになったと書きました。
2級と中級は無事に合格し、次は1級と上級、アロマテラピー検定1級を目指します。
変わったネイルスクールです
私が通っているのはローズネイルスクールといいます。ネイル以外にも様々なことを学べます。そのうちの一つにアロマがありました。
ネイルスクールを経営されている荻原ちとせ先生は、女性のための起業塾なども開催しています。ネイリストの資格を取り終わった今も、1ヶ月に1回のペースで通い続けています。
その理由ですが、自分の目標とやるべきことをさらに明確化したり、新たな課題を見つけたり、年齢や職種の違う方々からアドバイスをいただいたり、新たな人脈ができたり、とにかく刺激が山ほどあるからです。
“依存症子”はこのローズネイルスクールで学んだ結果、誕生しました。
刑務所の教育を変えたいという、漠然とした思い
私は出所後に、「刑務所の教育はなんかおかしい」と思い続けていました。大きく3つ、具体的に書いて行きます。
①薬物事犯、常習窃盗、性犯罪、常習放火に必要なのは、刑罰だけではなく治療
②殺人でも命の大切さの教育は行われない(過去ブログ参照、現在は変わっているかも知れません)
③出所後に更生した人の話を聞かせることに、積極的ではない
まず①。
私の罪名は窃盗です。ですが根底には薬物依存症があり、向精神薬への依存が激しくなり、クレプトマニア(窃盗症)となりました。
でも罪名は窃盗です。罪名に沿った教育なので、私は「薬物依存離脱指導」という、薬物事犯者が受ける教育を受けることができませんでした。初犯なので、窃盗症の教育も受けられませんでした。
こういうケースを想定してください。シャブ中がお金に困って、オレオレ詐欺の受け子をして、現行犯で逮捕されたとしましょう。罪名は詐欺です。
でも詐欺をするような思考に陥らせたのは、根底に薬物依存症があるからかも知れません。この場合だと、薬物依存症への教育はされないまま、罪名は詐欺で受刑することになります。
このことに、ものすごい疑問を感じました。
刑務所は更生させる場所、罰を与える場所、二度と刑務所へ戻らないために、再犯しないために過ごす場所。だったらもっと色んな教育をすればいいのに!
字が書けない、計算ができない受刑者に、社会に出ても困らないよう、ある程度の教育を受けさせることは大切です。
それと同等に、依存症者に対して基本的な知識を与えることは絶対に必要です。
刑罰だけを与えて、治療を促すことをなぜ積極的に行わないのか?出所後に治療へ繋げることをしないのか?
依存症は刑罰だけでは治らない。それを知っているはずの法務省や国が動かないことに対して、疑問を感じずにはいられませんでした。
次に②。
過去ブログ参照ですが、殺人で服役していた受刑者に聞いたところ、命に対して、被害者に対して、被害者家族に対してどう思うかなど、そういった教育がされていないと知りました。
※補足:刑務所や拘置所は所長によって教育方針が違うようです。私が受刑していたころの立川拘置所は、積極的に外部から講師を招く教育スタイルだったのでしょう。栃木刑務所は外部講師には消極的だったと思います。出所から5年が経過した現在、同じスタンスかどうかは分からないということを付け加えさせていただきます。
人の命を奪い、その罰として長年の服役。十年単位の服役の中で、何の教育もされていないって、おかしいと思いませんか?
私と一緒に出所した受刑者は、心から反省していました。恐らく現在もその気持ちに向き合いながら、生活を送っていると思います。そういう人だからこそ、刑務所側も仮釈放を許したのでしょう。実際に彼女は就労支援で資格を取り、今ではバリバリ働いています。
ただ受刑させるのでは意味がない
罪名は殺人に限らず、教育がされない中、自分で過去を振り返り、何が悪かったのか?どうして自分が刑務所にいるのか?そういう反省ができる人って、どのくらいいると思いますか?
これは私自身のあくまで体感ですが、ほとんど居ないと思います。居ても極わずかです。
誰かに問題提起をされないと、自分の悪いところに気付けない精神的幼さにも問題はありますが、その手助けを法務省が、国がしなくて誰がするんだ!と思いました。
そして③、これが超重要だと私は思っています。
これまで私のブログを読んでくださっている皆さんは、進藤龍也牧師のことはご存知だと思います。初めて私のブログを読む方に向けて、改めて紹介させてください。
私は立川拘置所で、色々な人の講話を聞きました。ビートきよしさん、小松政夫さん、オリエンタルランドの方、万引き犯罪防止機構の方。
残念ながら、どの人の講話も私の心には響かなかった。なぜなら彼らは成功者だからです。どん底に落ちたことも、刑務所にも来たことも、当然ないわけですよね。
そんなときに、進藤龍也牧師の講話が流れました。
進藤牧師は元ヤクザで、受刑歴が3回もあります。自分と同じ「受刑者」という立場だった人が、「必ず更生できる」と言うのです。
それって、ものすごい説得力だと思いませんか???
私は、刑務所を出所し、更生して頑張っている人の話を、どんどん放送するべきだと思っています。
「私もやり直せるかもしれない……!」、「俺も世の中の役に立てるかもしれない……!」と、勇気を与えることが更生には絶対必要だと、依存症子は考えているからです。
荻原先生へのカミングアウト
2級に落ちたあたりです。私は荻原先生の起業塾で、想いをぶちまけました。
「実は私は元受刑者で、刑務所のこういう教育がおかしいと思っている。そして自分のような人を何とか助けられないかとも思っている。でもやり方が分からないし、どうすればいいのか分からない。」
正直、引かれるだろうなと思いました。絶対に白い目で見られるだろうなと思いました。でも言わずにはいられなかった。それほど熱い想いが、あのころから私の中にあったのです。
すると先生は、私のカミングアウトに驚くことも動じることもせず、こう言いました。
「いいじゃん!!!やりなよ!!」
私は拍子抜けしてしまいました。(笑)
先生が私に対して態度を一切変えなかったことに、まず驚きました。
そして今思えば、このことが自信となり、自分が元受刑者でも自信を持って生きていいんだ、そう考えられるようになり、自分の過去の経歴を貶めるようなことはしなくなったと思います。
やりなよって簡単に言ってくれるけど……どうやってやればいいねん……。
依存症子が生まれたきっかけ #2 へ続きます。
前回のブログで「1級、上級、アロマテラピー検定取得、それが碧の森とどう関係してくるか書いて行きます」と締めくくりましたが、全て書くととても長くなってしまうので、一旦ここで切ります。
楽しみにしてくれていた方には、大変申し訳ありません。
ということで間隔を少なめに、次回は11月2日㈫に更新します。この日は2回目のワクチン接種です。
※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ「依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりました」の内容を、加筆修正して再掲載したものです。
最近は多くの方からコメントをいただきます。碧の森のHPをご覧の皆さん、こちらの元記事のアメブロのコメント欄もぜひ参考になさってください。