Column

勇気をもらった矯正指導日

拘置所・刑務所

前回のブログでは二度と刑務所へ戻らないために、他の受刑者を観察するようになったということを書きました。

拘置所や刑務所では1日中勉強する日が月2回ありますが、その日を矯正指導日と呼びます。
刑務所や拘置所によって呼び方が違うかも知れません。

立川拘置所の矯正指導日は、受刑中の目標や所内で流れる放送を聞いて感想を書きます。居室外就業者になると居室にテレビが設置されるので、NHKのプロフェッショナル仕事の流儀やドキュメンタリー番組の録画を観て感想文を書きます。

このころの私は、他の受刑者と自分が同類だと認めたくありませんでした。

私は普通に字も書けるし計算も当たり前にできる。お店を経営していたことだってある。
居室で便を漏らすとか、祝日に出されるお菓子を隠し持ったりとか、子供かよ…。
ヤクザや放火魔の旦那がかっこいいとか、子どもを児童相談所に「取られた」とか、男にシャブの売人をさせられ利用された事に気付かないとか、それを自慢する意味が分からない。

こんな低レベルの人たちと自分は同じじゃない、そう思っていました。

少し考えれば分かることですが、窃盗でも殺人でも詐欺でも、強盗でも覚せい剤所持でも傷害罪でも、同じ刑務所にいるのが現実です。そこに差はないです。

○○罪の方がまだマシとか、○○罪だから極悪人とか、塀の外の人たちからすれば同じくくりなのに、自分は他の受刑者より優れていると思っていたのです。

薬が抜けて考え方がしっかりしてきて、過去を振り返る時間ができます。

自分がいかにおかしな人間だったか、非道な行動や言動をしてきたのか、どれだけ人を裏切ってきたのか、嘘をついてきたのか、騙してきたのか、自分の最低なところを、嫌なところを思い出します。

私は外に出たらやっていけないんじゃないか……
こんな人間を社会は受け入れてくれないんじゃないか……
これだけ累犯が多い理由は、元受刑者が社会から受け入れられないからじゃないか……

こんな考えが頭の中をぐるぐるしているころ、矯正指導日にある人の講話が流れます。

元ヤクザ、元受刑者で現在は牧師をされている、進藤龍也さんの放送でした。

※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりましたの内容を、加筆修正して再掲載したものです。

PAGE TOP