前回のブログではコミュニケーション育成指導を受けられるようになったこと、拘置所や刑務所によって受けられる教育が違うので、施設によって受刑者の更生意欲も変わってくるのではないかということを書きました。
今日はコミュニケーション育成指導がどんなものだったか書いていきます。
2週間に1回、1時間半の授業が計4回ありました。受講期間は2ヶ月です。
外部から講師の先生が2人いらっしゃいます。立川で母娘で活動をされている方だと聞きましたが、お名前を伺うことが出来なかったのが本当に残念です。
前回のブログにも書きましたが、コミュニケーション育成指導は工場と通役から選ばれた6人で受講します。
どんな授業だったか簡単に説明していきます。
受刑者同士で1対1になりボールやお手玉を相手に投げて渡す、というものがありました。子どもが遊ぶような普通のボールとお手玉を相手に投げます。
「だいすきだよベン」という絵本を講師の先生が朗読します。
色鉛筆を貸与され、自分がコミュニケーション育成指導を受けてきてどう思ったか、何を感じたか好きな絵を描いてくださいという課題もありました。
「星に願いを」というディズニーの名曲を、ミュージックベルでみんなで演奏する授業もありました。
ここまで読んで、刑事施設でボールやお手玉投げて更生になるの?何の意味があるの?と思う方がいらっしゃるかも知れません。
実は私も「何これ?更生には全然関係ないよね」と思った1人です。
ボールを投げて誰かに渡すとき、声を掛けずに力いっぱい投げたら相手はボールをちゃんと受け取れるでしょうか?
こちらがしかめっ面で不愛想に、雑にボールを投げたら相手はどう思うでしょうか?
「これからボールを投げます、受け取ってください」と笑顔で声を掛けて優しくボールを投げたら、相手は嫌な思いをすることなく気持ちよくボールを受け取ってくれるでしょう。
ハンドベルの演奏も得意不得意があります。私は音楽は得意な方なので難なくクリアできますが、リズム感のない人も当然居ます。みんなで何度も何度も練習して、演奏しきった時は本当に嬉しかったです。
他人と協力して1つの目標に向かって進んでいくのって、意外と楽しいじゃん!
足りない部分を補っていくのはとても素敵なことなんだなと思いました。
講師の先生が私たちに語りかけてくれます。
薬物をやるということは自分を傷付けているんだよ、自ら傷付こうとしないでね、
そんなことしなくていいんだよ、これからは自分を大切にしてくださいね。
何歳になっても必ずやり直せるから大丈夫よ、と勇気づけてくれたこともありました。
罪名に関係なく多くの受刑者に共通して言えること、それは相手の気持ちを汲むのが得意ではないということです。
相手の気持ちを尊重して動ける人間になろう
相手の気持ちを思いやろう
自分を傷付けないで大切にしよう
立川拘置所のコミュニケーション育成指導は、『刑務所まで来てしまった今だからこそ、人として大切なことを改めて考えてみよう』、そんな授業だったと私は理解しています。
※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ「依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりました」の内容を、加筆修正して再掲載したものです。