Column

私が子どもを作らない理由

アダルトチルドレン

前回のブログでは、依存症者とその家族の考え方・感情・行動の違いについて書きました。

私は現在41歳です。恐らく年齢的なものもあるのでしょうが、「子ども作らないの?」と色々な人に聞かれます。
私ははっきり言って子どもが嫌いです。それを言うと「自分の子どもは絶対にかわいいよ!」と良い意味で言ってくれる人が本当に多いのですが……。

私に良かれと思ってアドバイスをくれる人は、私の受刑歴を知りません。全身に刺青が入っていることももちろん知りません。私が過去、虐待やネグレクトを受けてきたことも知りません。

以前のブログで、自分が刑務所まで来てしまった責任を、自分の家族や子どもが取る羽目になるかもしれないということを書きました。

私は拘置所や刑務所に居る女性たちが、母という役割を放棄して女になっているのを目の当たりにしています。精神的に子供な大人が子どもを産んで結果育てられず、児童相談所のお世話になるのはザラです。

私は拘置所や刑務所で、子どもを持つ女子受刑者に同じ質問をしてきました。自分の子どもはかわいいですか?と。不思議ですが、かわいくないと答える人は一人もいません。子どもの写真を大切に持っていたりするんです。

最近は虐待や虐待死のニュースが本当に多いですね。そのニュースを観て皆さんは何を思いますか?酷い母親だ!と思って顔をしかめますか?自分だったらそんなことは絶対にしないと言い切れますか?

母親が無条件で子どもを愛するというのは、もはや神話だと私は思うのです。
他人との関りが少なく、孤独に子どもを育てるという環境自体を何とかしないと、これからも虐待死は増える一方だと思います。

私はこれからも子どもを作るつもりは一切ありません。その理由を書いていきます。

・元受刑者という肩書が、子どもの人生に悪影響を及ぼすことがあると分かっているからです。仮に自分の子どもに警察官になりたい!と言われたら?国家公務員になりたいんだ!と言われたら?元受刑者の子どもには(前科者の子どもには)就けない職業があります。

・子どもと一緒にプールや海に行くこともできません。ウエットスーツで隠して行けたとしても、全身に刺青が入っている母を子どもはどう思うでしょうか……。

・うつは遺伝します。私の祖母は重度のうつでした。母もその傾向があったので私にも間違いなく遺伝しています。自分の子どもが精神疾患を患う可能性大ということです。

・私の母は超ネグレクトで毒親です。祖母も母に虐待をしていました。悲しいですが、そういった連鎖は依存症の世界ではとてもポピュラーです。アルコール依存症の親の元に育った子どもが、アルコール依存症になることは多いです。よって私もネグレクトをする母になる可能性はとても高いのです。

受刑者の子どもという肩書は、間違いなく子どもをおかしな方向に進ませてしまいます。

なぜそう言い切れるの?ちゃんと真面目に生きて行けるかも知れないじゃないと思う方もいらっしゃるかも知れませんが、「かもしれない」という曖昧な理由で子どもを作ることは、今の私にはできません。

今の私は自信を持って、刑務所へ行ったことが自分の人生に必要なことだったと言えます。刑務所へ行かなかったら今の自分は無い。刑務所という場所が私を成長させました。

ですがそれを自分の子どもに背負わせることができるかと問われると、また話は別です。

私は今後子どもを持つ気はない、そう決意しているからこのような活動ができています。

 

夫は私が出所した日に身体を求め、避妊をしませんでした。私は夫に対して何て自分勝手な行動をするんだと憤りました。
夫に上記の内容をしっかり話をします。前科者の子どもに就けない職業があることを、夫は全く知りませんでした。

子どもをもつのはやめよう、夫婦でしっかり話し合いました。
ですが夫は心のどこかで、子どもが欲しいと思っているはずです。

その思いに応えられない自分が憎いです。

犯罪を犯し刑務所へ行くということは、自分だけの問題ではないのです。
自分の大切な夫・妻・子ども・両親の人生も大きく狂わせてしまうかも知れないということを、しっかり考えて噛みしめて、これからの人生を生きていく必要があります。

次回のブログでは、出所後に連絡を取ったシングルマザーAさんの話を書いていこうと思います。

 

※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりましたの内容を、加筆修正して再掲載したものです。

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