前回のブログでは、札幌刑務支所とNPO法人リカバリーが始めた新しい取り組みについて書きました。
立川拘置所での生活に話を戻します。何度も脱線してしまってすみません。
立川拘置所で生活するようになって9ヶ月目が経過しました。
コミュニケーション育成指導を担当する教育の先生と1対1でお話をする機会がやってきます。振り返り面接です。
コミュニケーション育成指導を受けてどう思ったか、何を感じたか、これから先のことをどう考えているか質問をされます。聞かれたことに正直に答えます。
この振り返り面接で忘れられないやり取りがあります。
自分の考え方が悪い方向にいかないように気を付けたい、薬に頼りたいと思わないように生活したいと言うと、先生はこうアドバイスしてくれました。
「悪い方向に向かっているかもと思ったときはすでに遅い。自分がどうなると悪い方向へ行ってしまうのか、それを今回の受刑生活で見つけよう!」
ハッとしました。
悪い方へ向かっていると気付いたときじゃもう遅いんだ……。
今までの人生で“悪い方向へ向かってしまったときのパターン”を思い出してみよう。
そのパターンが理解できれば、そもそも悪い方向に考えが向かないはず!
↑振り返り面接後のノートです。「どうなったらダメになるのかこの中で考えよう」と書いてありますね。この時点では確固たる理由はまだ見つかっていません。
「暇だから」とか「やることがないから」と書いてありますが、これは表層的なもので根本の理由ではありません。今読むと笑ってしまいます。楽しみが無かったんですね、私。(笑)
私は刑務官と会話をする機会が、他の受刑者より多かったと思います。
刑務官が「○○にならないように気を付けてね」と発言するということは、裏を返せば○○になって刑務所へ来てしまう人がとても多いということです。
時に更生の意欲満々で出所していった人がまた戻ってきてしまったり、はじめから更生を諦めてしまったり……そういう人たちを何人も見てきた刑務官の言葉には、かなりの重みがあります。
私が出所して思うことは、刑務官が話をしていた内容は、現在の生活でもかなり応用が利くということです。
この振り返り面接は、受刑中に自分の弱点を何としても見つけ出さなきゃ!という思いにさせてくれた大切な面接でした。
※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ「依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりました」の内容を、加筆修正して再掲載したものです。
