前回のブログでは内掃工場の先生について書きました。
依存症者が勘違いしがちな考え方が、簡単で分かりやすい図になってツイートされていたのでご紹介します。
依存症者が信用を取り戻そうと思って行動しても、過去にやらかしたことが消えたり無くなることはありません。
私がブログでよく使う“踏まえて”という言葉は、この図のことを指します。
一番右側の図では「信用」が「やらかし」を少しだけ上回っていますが、こうなるには依存症者の相当な努力が必要です。この図を参考にしながら私で例えていきます。
違法薬物や向精神薬で自分を見失った私は、夫にたくさんの嘘をつき、騙し、浮気をし、多額の借金を作り、散々裏切ってきました。
薬の飲みすぎて記憶が飛び、本当にそんなことを私がしたの?やったの?ということが多いのも実に質が悪いです。夫からすると「あれだけ酷いことをしたのに覚えてないってどういうこと?」となります。
刑務所へ行ったことでそれが全てチャラになるかというと、全くそんなことはありません。
私が向精神薬や買い物、ギャンブルや自傷をやめられなかったことが、意志の強さとは関係のない依存症という病気だということを、夫は頭では理解しています。
だからといって夫が、「症子は依存症だからこうなっても仕方なかったよね」と簡単に受け入れることができるかは別問題です。
夫は出所後の私を見て、私が信用に足る人物かを“いつも”見極めていると思っています。
夫は私にこう言います。
・頑張りは認めるけど、過去にやったことに比べたらまだ全然足りない
・なにをすれば償いが完了するのか、いつそれが完了するのかはよく分からない
・少なくとも人に迷惑をかけるような行動やわがまま許されない
今の私の夫からの信用度は、出所後からコツコツと積み上げて、図の真ん中から矢印(信用を回復)状態にまで行くことができました。
夫は、この図の一番右に行くことができるのか?またいつまでかかるのか?全く見当がつかないと言います。
日常生活を送る上で、過去のやらかしを思い出すことはもうほとんどなくなってきたようです。
ですがふと立ち止まって考えたときに、過去のやらかしと信用を比較すると、まだまだ右の図には程遠いということを改めて認識するそうです。
何か一つでも大きなやらかしをすれば、夫はあっという間に離れていくでしょう。
回復に向かっている依存症者は、甘えたことを言っている場合ではないのです。
以前のブログにも書きましたが、「依存症だからこうなるのは仕方ないよね」、「依存症だから○○を止められないのはしょうがないよね」、このように開き直っているようでは誰にも認めてもらえませんし、決して幸せになんてなれません。
依存症者ほど“他人に認めてもらいたい”と思う気持ちが強いです。
誰かに見てもらいたいなら、認めてもらいたいなら、自分を傷付けることで他人の目を引こうとせず、それなりの行動をすればいいのです。
図の天秤がどちらに傾くかは、あなたの行動次第なんです。
栃木刑務所で断薬し、出所後に夫と依存症の怖さについて話し合い、大喧嘩をしながらもお互いの気持ちや考え方を尊重し、今に至ります。
図のような考え方は依存症だけでなく、社会生活を送る上でもごく当たり前のことかと思います。
最後に、私が最近他人に見切りをつけたことを書いて終わりにします。
依存症とは全く関係のないある同好会の代表を私が務めているのですが、月に2回5~6人で集まりがあります。
同好会に所属するTさんという年上の女性がいて、この方とお付き合いするようになってかれこれ3年近くになりますが、今後彼女とは個人的な付き合いは一切しないという決断に至りました。
その理由を書いていきます。
同好会を立ち上げたころ、Tさんとはお互いの家に行き来して交流を深めていました。ですが直感的に「あれ?」と思うことが増えていきます。
お互いの家にお邪魔するのに当然時間を決めますが、約束の時間5分前くらいに「仕事で間に合わず、依存さんにご迷惑になるので○時にしてください」という連絡をしてくることが何回か起こります。
私からすれば「は?何言ってんの?」で、私の迷惑になると思っているなら前もって連絡しろよ、と思うわけです。
Tさんは自分のミスを他人のせいにして、問題をすり替えるのが癖になっています。
恐らく本人は悪気なくやっていることだと思いますが、振り回されるこちらからすればたまったものではありません。
同好会の集まりにもあまり参加せず、1ヶ月前から休みの連絡をくれたりすることもあれば、同好会が始まってからしばらくして「急な仕事が入ったので休みます」というラインが来たり……。いや、それ前から分かってるよね?と突っ込みたくなります。
多数が参加している同好会で、Tさんが来ると思っているから場所を空けたりしているので、休みは早めに連絡をくださいとやんわり伝えます。ですが直るのは始めのうちだけで、そのうち元に戻ります。(笑)
自分勝手で全体を見ようとせず、こちらの想いや行動に考えが至らない人なんだ、という見切りをつけました。
これも天秤で例えることができますが、Tさんが今後どんな名誉挽回をしても、こちらの大切な時間を軽んじるような人とは、私はお付き合いする気は全くありません。
過去のやらかしが簡単に消えるものではないということを、その大きさは違えど、自分もされる側の立場になって改めて認識できたのです。
そのきっかけをくれたTさんに感謝します。
※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ「依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりました」の内容を、加筆修正して再掲載したものです。
