Column

依存症と孤独

処方薬依存

前回のブログでは、刑務所の職親プロジェクトについて書きました。

今日は依存症と孤独について書いていきます。

依存症の人は孤独です。
そして孤独が依存症の症状をどんどん悪化させます。
依存行動が人に言えないものになればなるほど、孤独になります。

私がここで言う人に言えないものとは、犯罪に当たるものを指します。

「私シャブ中なんだ!」
「俺痴漢大好きなんだ!」
「物を盗むスリルがたまらないんだよ!」
「放火するとスカッとするんだ!」

こんなことを堂々と言う人とは、決してお近付きになりたくありませんよね。

依存行動を続けていけばまともな人には相手にされなくなり、もっと孤独になります。
孤独になると同じような嗜癖と思考を持つ人や、それを利用してやろうというハゲタカのような人が集まります。

違法薬物で言えば、売人や同じ薬物依存症の人。
痴漢で言えば、絶好の痴漢スポットや私服警官の動きを教えてくれる人。
ギャンブルで言えば、ブラックでもお金を貸してくれる所を紹介してくれたり、簡単にお金が手に入る犯罪や詐欺の誘いをしてくる人。

彼らは耳障りのいい言葉を囁いてきます。

足が付かないから大丈夫!
絶対に捕まらないから大丈夫!
家族にバレないから大丈夫!

少し考えれば分かることです。こんなことを続けていればいつか必ず捕まる、破滅すると。

ですが孤独な環境が考える力を奪っていきます。
「そうだよね……他の人が捕まってないから自分も捕まるわけない。捕まるヤツの運が悪いだけ!」

聞こえのいい方へ、優しい言葉をかけてくれる方へ、甘い言葉をかけてくれる方へとどんどん流されていきます。

私は刑務所で「次は絶対に捕まらない自信がある」と言う人をたくさん見ています。
「今刑務所に居るのにどうしてそう思えるの?」彼女たちに質問をしてきました。

「今回は運が悪かっただけ」
「次はもっと上手くやる自信がある」

彼女たちに共通しているのは、根拠のない間違った自信を持っていることです。

彼女たちにまっとうなアドバイスをする人がいないから、孤独だからこのようなおかしな考え方になってしまうのだと思います。
まっとうなアドバイスをしてくれる、本当に自分のことを想って怒ってくれる、 “自分にとって本当に大切な人”を遠ざけてしまったのは、彼女たち自身です。

孤独を自ら引き寄せているのです。

私は今まで新型コロナウイルスについて触れたことはありませんでしたが、このコロナ禍で今後あらゆる依存症が増えていくと考えています。

ステイホームで自宅での飲酒量は増えるでしょう。
その場に行く必要のない、インターネットカジノなどがこれまで以上に出てくると思います。
そしてSNSで手軽に薬物が手に入る状況。
メンタルクリニックへ行く人も間違いなく増えます。
ストレスから窃盗、性行動、放火への欲求、DV、虐待なども増えていくでしょう。

コロナが孤独に拍車をかけるのは間違いありません。

人との接触が減るということは、孤独になる環境ができやすいということです。

依存症者とそのご家族、ご友人、元受刑者の方、どうか自ら進んで孤独になるようなことはしないでください。

これからは自分にとってプラスになる人と、積極的に関わることをしていただきたいと思います。

どんな人が自分にとってプラスになる人か、分からないという方もいらっしゃると思います。

参考までに、依存症子にとってプラスになる人はこんな人です。

私が笑顔になれる人です。
私に勇気をくれる人です。
明日から頑張ろう、私にそう思わせてくれる人です。
どうもありがとう、私が心からそう思う人です。

あなたの周りにもプラスになる人は必ずいます。
あなたが今まで見ようとしてこなかっただけです。

あなたを前向きにさせてくれる人を見つけてください。

 

※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりましたの内容を、加筆修正して再掲載したものです。

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