Column

相談者の方とお会いしました

コンサル実績

前回、前々回のブログでは、出所後すぐにタバコを吸い始めてしまったこと、吸い始めた理由は、夫とのコミュニケーションが取れないストレスからだと書きました。

禁煙外来を受診してチャンピックスと言う飲み薬を飲み、やっと止めることができて今に至ります。禁煙して4年が経過しました。

タバコとチャンピックスについて改めて説明します

前回のブログは、タバコを吸わない方、全く知らない方には不親切なブログでした。追記はしましたが、改めて説明させてください。

紙巻タバコは1箱に20本入っています。私は1日3箱吸っていたので60本。夫は1日10本ほど吸っていたので、1箱購入すれば2日は持ちます。

1箱いくらかですが、メーカーによってまちまちです。私が吸っていたのは1箱460円~480円くらいだったと記憶しています。

460円×3箱(1日)=1,380円。1,380円×30日(1ヶ月)=41,400円。

41,400円×12ヶ月(1年)=496,800円!!!

恐ろしい金額が出てきましたね……。これを何年間続けていたんだ?と計算すると泣きそうになるので、ここでやめておきます。(笑)

チャンピックスとは禁煙補助薬で、簡単に説明すると、予めニコチンを体内に入れて、タバコを吸わなくても満足感を得られるようにする、というお薬です。

昔は完全に自費診療でしたが、今は保険適用となっています。禁煙できずに悩んでいる方には、おすすめの治療方法だと思います。

和美さんについて

20201年7月のブログ、共依存の怖さに書かせていただいた和美さんと、一昨日お会いしました。何度もLINE通話でお話をしていまいしたが、実際にお会いするのは初めてです。

和美さんの息子さんは依存症者です。2020年に書いたお話を聞きますというブログをご覧になり、そこからずっと相談に乗らせていただいております。

息子さんの逮捕

和美さんの周囲の状況が、7月から劇的に変化しました。事件の内容は伏せますが、息子さんは逮捕され、現在警察署に拘留されています。

和美さんから率直な感想を伺いました。紹介していきます。

【息子さんの逮捕前後に、私とLINEのやり取り、通話をした感想】

近況報告をすることで、自分の感情の整理をすることができる
悔しさ、悲しみ、苦しみ、絶望感を感じることを許していいと諭されることで、改めて現実に対応できる精神状態に戻すことができた
夫婦関係の見直しをしてきたことで父親としての、母親としてのあるべき姿を客観的に捉えることができて、夫婦仲がより良いものになってきた

始めは私に対してイラっとした

和美さんは息子さんを更生させようと、必死にネットで検索したと言います。私のブログに辿り着くまで随分時間がかかったそうです。

和美さんは「母の愛で息子を更生させることができる」と信じていました。息子さんが依存症で、ご自身が共依存だということが何となく理解できても、実際に“どんなところが共依存なのか”が見えていませんでした。

私は和美さんに、「息子さんはいずれまた逮捕されると思いますが」と言いました。その言葉に和美さんはイラっとしたそうです。

「この人何言ってんの?私の息子はもう捕まらないから!私が更生させるんだから!」と思ったそうです。

それでも和美さんは、私とのやり取りを諦めなかった

私に反発の気持ちを抱いたものの、それでもLINEのやり取りを諦めなかったのは、息子さんのためにご自身が変わる必要があると気付いたからです。

和美さんからすれば暗中模索、何が正しいか間違っているかなんて分からない。

和美さんはとても勉強熱心でした。息子さんの更生に繋がるヒントをひたすら探します。私のブログから気付きを得て、ご自身でどんどん実行していきました。

母とは?夫とは?家族とは?

私は和美さんに、「息子さんを憎いと思ったっていいんです」とお伝えしました。和美さんはどこか理想の母親をやらなくちゃいけない、そう思っているように感じたのです。

息子さんが心配なのはとてもよく分かる。でもその前にご自身を、ご主人との関係性を見つめ直してみてください。そうお願いしました。

その理由はブログでも何度も書いていますが、依存症者だけが頑張っても、ご家族だけが頑張っても、依存症は回復しないんです。

ご家族が冷静に依存症者を見ることができるように、ご主人と和美さんが同じ方向を向く必要がありました。

やっていける!と思った矢先……

和美さんにとって本当にショックな出来事でした。ショックだなんて簡単な言葉を使うべきではないかも知れません。連絡をいただき、息子さんが逮捕されたと報告を受けます。

ですが、和美さんは以前の和美さんではなく、通話口でとても冷静でした。

冷静とも少し違う、目の前の現実をしっかり受け入れることができている。私はそのように感じました。

このころの和美さんはすでに、息子さんとの共依存から脱却しつつあったのです。

息子さんの逮捕からしばらく経って、和美さんと初めてお会いしました

和美さんと私の自宅がそんなに遠くないということもあり、初めてお会いする約束をしました。昼食をとりながら、色々なお話をさせていただきました。

【私が和美さんの伴走をすることで、和美さんにどのような変化があったか?】

共依存からの離脱が徐々に進んでいることを実感し、1日中息子さんのことを考えるようなことがなくなった
自分の感情を無視することなく、悲しむときは悲しみ、落ち込むときは落ち込み、小さな喜びを感じられるようになった
息子さんは今後実刑となるが、彼の人生は彼のもの。家族である自分の人生は自分でいいくらでも変えることができるから、塞ぎ込むことなく前向きに捉え、息子さんの帰りを待ちたい

の和美さんの感想を踏まえて、私の意見を書いて行きます。

依存症者のご家族は、自分よりもまず依存症者を何とかしたいという想いでいっぱいになります。それしか見えない、それ以外考えられない。

和美さんが息子さんへ間違った支え方をしている限り、息子さんの依存症は一向に回復しません。まずそれを理解していただくことが第一です。

そしてその間違った支え方をしてしまうことが、和美さんが息子さんと「共依存の関係にある」からだということに、気付いてもらう必要があります。

ご家族はちゃんと納得できるのです。あ、私こういうところが共依存なんだ、なるほどなって。

でもその改善を続けるのは、本当にとても難しいです。何年も、何十年も続けているルーティンを変えるのはなかなかできない。

元に戻ってしまったり、依存症の知識がない人に相談しようものなら、「息子さんが可愛そう」とか、「それくらいやってあげてもいいじゃない」とか、とんちんかんな答えが返ってきます。

そうするとご家族は「あれ?私のやっていることって酷いことなの?」と勘違いしてしまいます。

依存症者を何とかしたいと思ったら、必ず依存症の知識のある人に相談をする。ここを間違えてはいけません。

①~⑥の中で最も印象的なのは、やはりです。

彼の人生は彼のもの。

私が和美さんとLINEのやり取りをしていた当初、和美さんは息子さんを何とかコントロールしようとしていました。

息子さんの行動を何もかも把握していないと不安。今日はどこに行くの?誰と会うの?何時に帰ってくるの?ご飯は家で食べるの?

そんな行動をとっていた人とは、とても思えませんよね。

 

和美さんはご自身の目標に向けて、さらに勉強を始めたそうです。
お会いした和美さんの表情はとても明るく、息子さんがこれから刑務所へ行くなんて微塵も思わせませんでした。

それは息子さんを諦めたのでも、見捨てたのでもありません。
和美さん自身が自分の人生をしっかり生きているから、とても輝いて見えたのです。

大切な人が刑務所へ行く。だけど前を向いて生きて行けることを、このブログを読んでくださる皆さんに伝えたいと、和美さんはおっしゃっていました。

和美さんからの希望がある限り、私はこれからも共に歩いて行きます。

今日は和美さんの経験談を書かせていただきました。和美さん、ご協力いただき本当にありがとうございました。

 

※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりましたの内容を、加筆修正して再掲載したものです。

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