前回のブログでは、保釈中に反省など出来ない、刑務所に行くことの意味を考える、私がなぜ厳しい内容のブログを書くのか、その理由について書きました。
今日のブログは最近の出来事から、私はまだ回復途上なのだと実感したことについて書いていきます。
夜の歌舞伎町を1人で歩く。
8月に、夜の歌舞伎町を1人で歩くことがありました。
この日は久しぶりに、身体中の毛穴がゾワゾワっとしました。
いわゆる“湧く”という現象が起きたのです。
今日で満期から1962日が経過しました。
仮釈放を入れたら2000日以上、留置期間や受刑期間を含めると3000日以上、ギャンブルや薬物から離れてかなりの日数が経っています。
そんな私でも、湧くことが分かりました。
なぜ湧いたのか。自分を掘り下げて書いていこうと思います。
過去を思い出す街
歌舞伎町は私にとって、夜職時代を思い出す街です。いくつか挙げていきます。
一緒に働いていたキャストに紹介されて、ホストクラブへ行きました。そのキャストは薬物に溺れ酒を飲みすぎ、肝臓を壊して40代前半という若さで亡くなりました。
スタジオ撮影にも行きました。今も夜職の子たちが利用するスタジオです。撮影した写真が何枚か残っています。
プリクラのデータもありました。同日に撮ったものです。
私、見事にガリガリですね。
雑居ビルの中には、闇カジノや違法スロット店がありました。
ラブホテル街には、薬物の売人がいました。
出所後、夜の歌舞伎町に近付かないようにしていました。
私はドラゴンクエストという、ロールプレイングゲームが大好きです。
VRゴーグルを着けて魔王を倒せるアミューズメントがあると聞き、出所からしばらくして、夫と一緒に歌舞伎町にあった「VR ZONE」へ行ったことがあります。(現在は閉園)
遊びに行ったのはもちろん昼間。夫と一緒なので安心して、というか特に何も考えることなく、歌舞伎町に足を踏み入れました。
夜になり、歌舞伎町より新宿駅寄りで食事をし、電車で帰る。
この時は心がざわつく事もなく、相変わらず人の多い街だなくらいの感覚でした。
友人と歌舞伎町に行った時も……
友人は新宿でSMクラブを経営しています。一緒にゲームをしたり、互いの家を行き来する仲です。
二人とも食べることが大好きなので、一緒にブッフェへ行ったり、最近では歌舞伎町のトラジで焼き肉を食べたり、焼き立てパン食べ放題の店へ行ったりしています。
トラジへ行ったのは夕方5時、ゴールデン街の方にありますが、彼女と歩いているのでそこまで気にならない。
帰りは人込みを避け、大回りして新宿駅に向かいました。
この時も友人と一緒だったから、夜になると本当に人が増える街だと思ったくらいです。
私は普段、YouTubeでスロットの動画を観ています。
えっ、そんなの観て大丈夫なの!?というお声が聞こえてきそうですが、これは実験的に行っています。
動画を観てスロットやパチンコを打ちたくなるか、実際に試しています。
でも今の機種は昔のような爆発力がないので、打ってもつまらないことが良く分かる。だから打ちに行きたいとも思わない。
お腹を壊したときに、パチンコ屋さんのトイレをお借りしても大丈夫。
お財布に現金を入れないようにしているというのも、打たない(打てない)理由の一つです。
私がハマっていた頃の台の動画を観ると、危険です。
久々に打ちてぇなー!!!となります。
これは以前ツイッターで呟いた内容ですが、脳が勝手に変換する現象が起きました。
Gmailに届くメルマガをまとめて消そうとして、赤線部分を思わず二度見し手が止まってしまった私は、まだまだギャンブル依存症なんだなと思いました。キュイン🦋 pic.twitter.com/9igdJqQ7Nr
— 依存 症子 (@izonshouko) April 29, 2022
むか~し、「南国育ち」という名前の沖スロがありました。大好きな台の一つです。
このメルマガには「南国育ちの高級マンゴー」と書かれていますが、私の脳内ではスロットの南国育ちの音楽が流れ始めました。
このツイートをしたのは、今年の4月29日です。
このようなツイートをしているのに、油断しました。
ブログ冒頭、夜の歌舞伎町を1人で歩く。
8月頭、ある懇親会が歌舞伎町のラブホテル街近くの居酒屋でありました。時間は夕方6時くらいです。
私はお酒を飲みません。食べ放題でたらふく食べて、先に失礼させていただきました。
歌舞伎町のラブホテル街は、結構奥にあるんですよね。そこを1人で新宿駅に向かって歩いていくと、何だか嫌な気分になってきました。
私が現役で仕事をしているころは、ホストは夜中の1時や2時から営業していましたが、今は早い時間から営業している。
夜の仕事の女の子、男の子をたくさん見る。
タバコ臭い。
街をキョロキョロする。
このビルには裏スロがあった。
ここに昔は売人がいた。
ゾワゾワする。早くこの場から離れよう。
私は夜8時の歌舞伎町を1人で歩いた「だけ」で、見事にギャンブルと薬物への欲求が“湧いた”のです。
夫と通話をしながら、新宿駅まで歩きました。
ゾワゾワした自分が怖かったのです。
ラスベガスの写真
8月末、友人がラスベガスに行く機会があり、LINEに空港の画像を送ってくれました。
さすがラスベガス、空港にスロットマシンがあるんですよね。
その画像を見て私は友人に思わず「いいなー!」と送ったのですが、その後は気を使ってくれて、一切カジノの写真を送らなくなりました。
それでも見せて見せて!とうるさい私に、「ダメ!」ときっぱり言い放った友人は、本当に良き理解者だと思います。
カジノを連想させるものは、今の私には危険だと思いました。
人と会う約束、「歌舞伎町でいいですか?」
9月11日(日)、人と会う約束をしていました。
前もって待ち合わせ場所を決めますが、「歌舞伎町でいいですか?」とLINEがありました。
昼間です。
11時です。
問題はないかも知れない。
でもこの前みたいになったら嫌だ。
お相手は、新宿西口を選択してくださいました。
こちらの方は私の過去を知っているのですが、「静香さんはもう大丈夫だろうと思った、正直びっくりしました」とおっしゃっていました。
絶対に大丈夫、なんて無い
依存行為が何年止まっていても、絶対なんて言葉はありません。
依存症の勉強をたくさんして、散々自己分析をして、棚卸しをして、それなりの対策をしても、湧くときは湧く。
それをこの4ヶ月ほどで学びました。
これはあくまでも私の場合です。
私の場合は、夜の仕事と薬物・向精神薬・ギャンブルが密接に絡んでいます。だからそれらが交わる場所には行ってはいけない。
そんなこと、分かっていたんです。
だから出所後は夫と、しかも昼間に歌舞伎町へ行った。この時はしっかり自制をしていたのです。出来ていたのです。
それが長年止めていると、どこかで「もう大丈夫だろう」って気になる。
幸い私はアルコール依存症ではありませんが、アルコール依存症の人が居酒屋へ行けば湧くのは当然です。
ですが社会生活を送る上で、冠婚葬祭、忘年会や新年会に出なくてはならない機会もあると思います。
そういう時に、どう自制するか。
依存症者にとって、一生の課題だと思います。
こんな私でもたやすく欲求が湧くのだと、知っていただければ幸いです。
※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ「依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりました」の内容を、加筆修正して再掲載したものです。
最近は多くの方からコメントをいただきます。碧の森のHPをご覧の皆さん、こちらの元記事のアメブロのコメント欄もぜひ参考になさってください。


