前回のブログでは、アルコール依存症の女子受刑者について書きました。
今日は生育環境が複雑な女子受刑者について書いていきます。
刑務所には“普通の生育環境”で育った人はまずいません。
普通の定義についてですが、私が子どもの頃と今ではだいぶ変化していると思いますし、普通という言葉自体が時代遅れでナンセンスかもしれませんが、私のブログの中では「両親が健在で不仲ではなく、虐待やネグレクトを受けてこなかった」ことを普通と定義します。
私が以前書いた「連鎖」というブログがあります。
アルコール依存症の親の元で育った子供が、アルコール依存症になる。
ギャンブル依存症の親の元で育った子供が、ギャンブル依存症になる。
これらは遺伝ではなく“環境の連鎖”が起きていると書きました。
太った両親の子どもは太っている確率が高いのですが、骨太とかそういった遺伝の部分は除き、両親が普段からお菓子を食べる習慣が、子どもにも連鎖しているから太っているのです。
ちなみに私の母は間食をあまりしない人で、家にはジュースの類いが一切ありませんでした。
小さいころから緑茶を飲まされて本当に嫌だった時期もありますが、そういった生活環境が今の私の太りにくい体をつくり、間食をしないことが習慣化しているので、そういう面では母に感謝をしています。
私が見てきた中で衝撃を受けた受刑者は何人もいるのですが、その中でも印象に残っているのが薬物で初受刑のMさんです。年齢は当時34、5歳だったと思います。
彼女には子どもが7人いるとのこと。父親は4人、バツ2で現在未婚。バツ2で父親4人……?ということは未婚で出産していることになります。
子どもたちがどう過ごしているかですが、幼い子たちは児相で生活しています。一番上のお姉ちゃんがとてもしっかりしているので、下の子たちの面倒を見てくれているらしいです。
なんでしょう……。刑務所には子だくさんの母親が多いですが、多くの母親が口をそろえて「上の子がしっかりしている」と言います。貴女がそんなだから“しっかりせざるを得ない”状況に子どもが追い込まれている、ということに気付けないのは、本当に罪なことだなと私は思います。
7人の子どもを産んでも児相のお世話になる時点で、自分で育てられていない。そして育てられないなら産むべきではない、これが私の意見です。
Mさんは子どもが大好きでもっと産みたいと言いました。父親はどうするの?という私の問いに、「風俗で働いてその客でもいい」と言いました。
Mさんはセックスも好きだけど、産むことが気持ちいい、というタイプだと思います。
Mさんの生育環境を尋ねます。
ひとりっ子で両親は離婚しています。父親はヤクザ、母親はシングルマザーでMさんを育てたそうです。離婚後もMさんと父親とは交流があるそうで、仲がいいと言っていました。
母親の男性関係が派手だったようで、その部分を見て育ってきたMさんは、自分も同じような男性遍歴をたどってきたようです。
「キメセク最高!出たらまたやるんだ!」
「児相が子ども持ってっちゃうんだよね。あいつらほんと最悪!」
※キメセク→覚せい剤をやりながらセックスすること
笑顔でそう話すMさんの元に、子どもが戻ってくる確率はとても低いだろうなと思ったのを覚えています。
自分の生育環境がおかしかったんじゃないか……?もしかして家ってちょっと普通じゃないのかも……?と思ったときにどういう行動を取るかですが、私の場合は母親に怒りの矛先が向きました。「お前が私をまともに育てなかったから今の私が存在する」という怒りです。
Mさんの場合、自分の生育環境が普通じゃないことに気付いていない、もしくは気付いてもそのまま放置するといった感じでしょうか。
気付きや観察というのは本当に大切で、多角的に自分を見ることができます。
・もし私の母親がMさんだったら、私はMさんを殺したいほど憎むかもしれない。
・私がMさんだったら、この先どうやって生きて行けばいいのか分からず、子どもも何もかも全て投げ出してしまうかも知れない。
・私がMさんの母親だったら、無謀かつ無計画に出産する我が子を止めることができるだろうか……?
私を含め刑務所に行く人は家庭環境、生育環境が普通じゃない場合が多いです。
でも自分を変えようと努力せず、流されてしまったのも結局自分。
気付きを得ることができなかったのも、自分の視野が狭かったから。
生育環境が普通じゃなかったとしても、それを修正して生きることはできます。
今の私がそうです。母は掃除は全くしない人でしたが、それを反面教師にして今は毎日掃除をするように心掛けています。もちろん精神的負担が無いよう、自分に無理のない程度に。
なんでもっと早く気付けなかったんだ!とか、どうしてあのときに○○しなかったんだ!と後悔する人が多いかもしれませんが、私は今気付けたことに意味があると思っています。
タイムマシーンがあったとします。私の受刑前に遡りましょう。
「症子!このままじゃあなたは刑務所に行っちゃうの!あなたは依存症なの!だから依存症の病院行って!お願い!」と懇願したところで、過去の私は「え?未来のわたし?Twitterにupしよ!」となるだけだと思います。
自分の問題に気付いていない人に、他人が何をとやかく言っても聞きません。
本人が痛い目を見て、後悔して、試行錯誤して、挑戦して、失敗して、挑戦して、また痛い目を見て……体感しながら人は成長していくのだと思います。
お恥ずかしながら私は、「え?今更そんなことに気付いたの?」と言われるようなことがたくさんあります。
過去の自分が気付けなかったことに気付けるということは、自分が成長した何よりの証拠だと私は思います。
今後のブログは週1回、金曜日に更新します。
更新が少なくなる理由ですが、無事に資格取得しましたので、これから起業の準備を始めます。それに伴い引っ越しも考えています。
更新頻度が少なくなってしまいますが、いつもと変わらず内容は皆さんのヒントになるようなもの、濃いものを書いていければと思っています。
まだ方向性は決まっていませんが、動画配信も始める予定です。
ブログの更新頻度が少なくなっても、皆さまからの相談は随時受けます。アメブロのメッセージ、またはTwitterのダイレクトメールでお知らせください。
今後も依存症子のブログをよろしくお願いいたします。
※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ「依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりました」の内容を、加筆修正して再掲載したものです。