Column

待ち人さんからいただいたメッセージ

コラム

前回のブログは待ち人さんに向けて厳しい内容を書きました。

・刑務所は罪を償う場所
・更生のきっかけやチャンスを甘やかすことで奪わないで
・悲劇のヒロインにならないで
・自分のために生きて
・出所はゴールではなくスタート

腹が立った方が多いと思いますが、しっかりご自身と向き合って欲しいと思います。

 

出所後の不安を誤魔化さないで

 

多くの待ち人さんはきっと不安だと思います。出所後まともになってくれるか分からないという思いが少なからずあるでしょう。

「私の(俺の)大切な人はぜーーーーったいに再犯なんかしない!」と自信を持って言い切れる待ち人さんは、何人居るでしょう。

私は居ないんじゃないかなと思います。

信じたいけど信じられない。
自分でもどうすればいいか分からない。

こんな思いの方が、前回の私のブログを読んで腹が立ったと思います。

 

腹が立った方たちこそ、碧の森を利用してほしい

 

私は待ち人さんのブログは読みません。フォローしているのは進藤龍也牧師だけ、自分がブログを書くとき、コメントが届いたときにアメブロを開きます。

碧の森の相談者さんや前科者仲間のブログを読んでコメントをすることがありますが、頻度は低いです。

 

ブログを見ない大きな理由として、馴れ合いは良くないと思うからです。

励まし合い馴れ合いは違います。

馴れ合いは自分や他人を取り巻く環境に対する適応行動の一つです。お互いの利益や気持ちを無視して相手の好意を得るので、心からの信頼には繋がりません。

励まし合いはお互いの成長や成功を願い、困難な状況や挑戦に立ち向かうことです。

私は人生目標を幾つか掲げていますが、その中には「再犯者を減らすこと」も入っています。

私が刑務所で講話をすることで、一人でも多くの受刑者に社会でやり直せるという希望や勇気を伝えたい。

私が保護司になることで、一人でも多くの前科者と悩みを共有し、共に社会生活を送り続けたい。

これらの人生目標は馴れ合いでは実現されないと考えています。表面的な交流で再犯者が減るとは到底思えません。

SNSで馴れ合いをすることで再犯者が減るなら、喜んでやるでしょう。

私のブログを読んで腹が立った方や、待ち人を終えてこのままでいいのかなと考えている方こそ、碧の森を利用してタフラブ(忍耐強い愛)を実践してほしい。そう切に願っています。

 

前回のブログを読んだ「元」待ち人さんからのメッセージ

 

前回のブログを読んでくださった「元」待ち人さんからメッセージをいただきました。

待ち人さん同士であっても言いにくいことがあるでしょう。

それは違うよね、と思うこともあると思います。

現在進行形の待ち人さんも、
待ち人が終わり迷っている方も、
待ち人をやめようかなと考えている方も、
すでに待ち人をやめてしまった方も、

全ての待ち人さんと「元」待ち人さんに、このメッセージが届けばいいなと思います。

 

結果には必ず原因があります。

 

どんな犯罪でも被害者は必ず居ます。

あなたが可哀想と思ってるいるパートナーやお子さんが、誰かの大切な人を傷付けたことに気付いてください。
「やってあげた」と思うことはエゴでオナニーです。1人でやっててください。

警察署や拘置所、刑務所の刑事施設は、今まであなたが関わったことのない場所だと思います。
面会等で刑事施設に足を運ぶとき、浮き足立っていませんか? 面会に行くことで自分が偉くなったと勘違いしていませんか?
刑務所は刑を務める場所で、更生する場所ではないと思っています。懲役○年と言いますよね?

更生するかどうかは待ち人が決めることではなく、罪を犯した本人です。
私自身、刑務所の面会時に差し入れするお金は新聞代1ヶ月5,000円でした。
出所してからどう生きるかは、「今どう過ごしているか」で決まります。 今日やらない人が明日やる訳がないんです。

私にできるのは相手に選択の機会を作ること。結果には必ず原因がある、その原因を探す、知る機会を作ることが大切ではないでしょうか。

パートナーやお子さんの人生はその人自身の人生であり、大切な人に今後どう向き合うかは、あなたの自由です。

 

前科者と人生を歩むなら、それ相応の覚悟を持って

 

夫はいつも私に言います。

離婚はいつでもできる。次は無い。
静香が道を踏み外せば容赦なく切り捨てる。
そのつもりでやりたいことをやればいい。

 

一見冷たい言葉のように見えますが、夫は道を踏み外して人として最低なことをした私を、妻として受け入れています。

夫は相当の覚悟を持ち、私と夫婦関係を継続しています。

覚悟を持っているから、どれだけ私に矢が飛んできても、攻撃されても、ブレずに人生目標を貫こうとする私を守ってくれるでしょう。

夫が「前科者と人生を歩む」ことを受け入れ、私が再犯するようなことがあれば、すぐに離婚すると心に決めているから(腹落ちさせているから)、私の活動を応援できるのです。

待ち人の皆さんにも、その覚悟を持っていただきたいです。

大切な人が出所後世間から何と言われようと、
社会からの風当たりが強かろうと、
前科を理由に仕事を解雇されようと、
銀行口座が作れなくても、
海外に行けなくても、
家が借りられなくても、

この人と添い遂げる、この子の親で在り続けるという覚悟のある待ち人さんを、私は応援し続けます。

 

3/4発売のAERAに記事が掲載されます

 

オーバードーズについての記事です。

私は薬物依存からのオーバードーズで刑務所に服役しましたが、オーバードーズをすることで犯罪に巻き込まれたり、自分が犯罪を犯す可能性があるといった危険性についてお話ししています。

依存症の第一人者である精神科医の松本俊彦先生のインタビューも一緒に掲載されますので、コンビニや本屋で見かけた方は購入してくださると嬉しいです。

 

※この記事は碧の森運営者、依存症子のブログ依存症子 好き放題を続けていたら受刑者になりましたの内容を、加筆修正して再掲載したものです。

最近は多くの方からコメントをいただきます。碧の森のHPをご覧の皆さん、こちらの元記事のアメブロのコメント欄もぜひ参考になさってください。

PAGE TOP